さくらの香り
世の中にはさくらの香りの香水というのは数多くあります。
私が現在所有しているのは、ゲランのチェリーブロッサムシリーズ何本かとフィンカのチェリースーツです。
これらは同じさくらの香りといってもかなり印象が違います。
ゲランのチェリーブロッサムは桜餅の香りと表現されているのをよく見かけます。
それがよく分からなかったのですが、最近、チェリースーツを購入してその位置づけ方に納得しました。
チェリースーツは本当に食べられそうなくらい甘い、キャンディーの匂いがします。
それに比べてチェリーブロッサム(1999年発売)は落ち着いた香り。春に桜の木の下に立つと香って来そうな空気を含んだ香りがします。チェリーブロッサムにはいくつか姉妹版があって、それぞれ、
ラブリー チェリーブロッサム、2002年
チェリーブロッサム ブリッター、2004年
シャイニー チェリーブロッサム、2005年
ラブリー チェリーブロッサム ゴールデンスパークル、2006年
チェリーブロッサム フルーティー、2007年
チェリーブロッサム ディライト、2008年
などがあり、その他にも濃度の異なるチェリーブロッサム 香水も2004年に発売されています。それぞれの調香も微妙に異なっており、チェリースーツを購入する前までは、チェリーブロッサム フルーティーが随分甘く感じられていました。現在、チェリーブロッサムのオードトワレは廃盤になってしまったのですが、アクアアレゴリアシリーズとしてリニューアルされました。こちらはちょっと濃度が薄めに作られており、気軽に纏える様になっているのかなと思います。
そして現在、新たなさくらの香りとして気になっているのが、ニナリッチのレ ベル ドゥ リッチ チェリーファンタジーです。調香を見るとチェリースーツ寄りなのでしょうか。
トップ:ベルガモット、グリーンティー
ミドル:桜、チェリーフルーツ
ラスト:アーモンド、ハニー
チェリースーツ
トップ:チェリー(桜)、シトラス、リーフ・グリーン
ミドル:チェリー(桜)、ジャスミン、ミュゲ、ローズ、ヘリオナール
ラスト:ムスクやアンバー
チェリーファンタジー
トップ:ブラックカラント、グレープフルーツ、ベルガモット
ミドル:メイ・ローズ
ラスト・チェリー、レッドフルーツ、ムスク、ウッディ・ノート
つける人の体温や肌のpHによって香り方が異なりますし、天然、合成の違い、濃度の違い……表に出てくる調香だけで、全てが分かる訳ではない香水の世界は奥深いなと思います。