夏の香り~オリエンタル系を夏の夜に~

夏の香り選びは難しいなと思います。

日本は湿気が多いですから、汗と香りが混ざってしまいます。

なので私は帰ってシャワーを浴びた後だけミスト感覚で使います。

最近使っているのは去年買ってまだ半分残っているロクシタンシトラスヴァーベナです。

これはちょっと気温が下がると私の場合、何だか妙な?香りが出てしまうのですが、この時期なら大丈夫です。

グレープフルーツの香りです。

オーデコロンなので気軽にシュシュッとしております。


それからウォーターメロン、スイカの香りも良いですね。マリン系とかオゾン系とかいう系統らしいです。

苦手な人が多い香りの系統でもあります。私もあまり好きではなくて持っていません。

けれど何かの拍子にふっとその系統の香りを思い出して嗅いでみたくなります。


そして意外といけるのではないかと思っているのがオリエンタル系の香りです。

シャリマーとかオピウムとかサムサラ辺りです。

こういうマダムな香りを外に付けて出るとおかしいでしょうが、寝る前にこっそり付けるのは良いのではないでしょうか。

変な言い方ですが、夏の田舎の一軒家、時間帯は夜、場所はお座敷、仏壇の前の香りです。

柱の木の香り、線香の香り、い草、土壁、湿気…。そういう匂いが入り混じった香りです。

「…」と書きましたが、その辺はお化けとか幽霊とか魑魅魍魎が入ると思ってください。

オリエンタル系の甘さは夜と化け物の香りだと思います。

化け物といっても座敷わらしとか唐傘お化けとかそういうファンシーなものでなくて、もっと背筋がぞくっと来るような番町皿屋敷とか四谷怪談のような化け物です。本でいうと水木しげるの妖怪ではなくて、京極夏彦の妖怪です。

幽霊の女の人と同衾できるなんて官能的且つ涼しくなれると思うので特に男性の方におすすめ…愛花ちゃんや凛子ちゃんや寧々さんのようなキュートな娘では味わえない極上の大人の恋愛を楽しみたい方には…などという戯言で締めるつもりはなかったのですが、何かそんな話になりました。


そんな馬鹿な!と思う方、是非、蒸し暑い夏の夜にはオリエンタル系の香りを試してみてください。